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万有公演『身毒丸』(2017)

この前の日曜日は三軒茶屋のパブリックシアターで演劇実験室◎万有引力公演『−説教節の主題による見世物オペラ−身毒丸』を観てきました。楽日になります。

万有引力の『身毒丸』は2015年に同じくパブリックシアターであったのを拝見しています。今回が2度目になると思います。

三軒茶屋のパブリックシアターへ。パブリックシアターさんは舞踏の公演に1回、そして前回の『身毒丸』、今回の『身毒丸』、都合3回目の場所です。

三軒茶屋には近くにもうひとつ、シアタートラムというパブリックシアターより小さい劇場もあります。そこもなんどか万有の公演を拝見したのですが。両方とも天井の高さが印象的な劇場です。パブリックシアターは3階席まであります。まさに天井桟敷かと。

ワクワクしながら三軒茶屋へ向かいます。いつもいつも前売りを買うときは「ずいぶん先だなぁ」と思うものですが、その日が来るのはあっという間ですな。

ロビーに天野可淡さんのお人形、カタンドールが飾られていました。マリアの心臓さんのご提供のようです。マリアの心臓さんは万有の『犬神』公演とタイアップの人形展もなさっていましたし、その関係かなぁと。しかし万有引力公演でカタンドールって、ちょう俺得ですわ。

今回、物販でパンフレットがありました。万有単独の公演でパンフレットがあるのは初めてかなぁ。で、今回劇場でお客さんに配られるリーフレットには配役が載っていたのですが、こんかいはそれはなしで、パンフレットの方に載ってるかたちでした。

あと、オリジナルデザインTシャツがあたしサイズのだけ売れ残ってて、なんか私に買えっておぼしめしなのかしらんと思って購入しました。物販でそこまで買うのも私としては珍しいのですが。

今回も座席は指定制で、開場で三々五々客入れするスタイルでした。万有でよくあった、整理番号順にお客さんを並ばせて一気に客入れというスタイルも好きなんですが、やっぱりこっちの方が楽ではありますな。

そして入場するといつもの万有スタイルで、もう役者さんが舞台をうごめいています。

行灯片手の方とか。

今回の舞台装置はほぼ2015年版とだいたい一緒かなぁ。先に書いたようにパブリックシアターはとても天井が高い劇場なのですが、それを生かして、舞台奥のコーナーは三階建てになってます。その1階奥部分は中央の通路を挟んで左右がバンドコーナーです。

そして1階手前が中央がこちらに飛び出た丁字型の舞台。この飛び出した部分の左右にも小さな舞台が設けられていました。開演直後、この左右の舞台にひとりずつ、中華風の衣装をつけた役者さんがやってきて、終演まで、お話には直接絡まない形でいろいろなさってました。そして丁字の上の横棒の上手に琴の演者さん、下手に琵琶の演者さん。

そのこちらに飛び足した部分は鳥居のように組み合わせられた細い丸太がかけられてます、朱色に塗られて。もう憶えている方はそこそこのお歳かと思いますが、昔、今みたいに鉄パイプのになる前の、工事現場の足場に使われてた細い丸太を思い出します。あと、見世物小屋でもその丸太組を見かけて、懐かしくなりました。鳥居みたくもありますし、劇中見世物小屋の一座が出てくるので、そういった意味も含んでいるのかなぁよ。

この三階建ての複雑な構造の舞台から繰り出されてくるのは圧倒的な情報量です。メインの1階手前中央で本筋のお芝居が演じられている間にも、あちこちで所狭しと役者さんたちがうごめいていますし、コーラス隊もいますし、時には客席でも役者さんたちがうごめきます。その情報量。イメージの奔流。

おはなし自体は身毒丸の母恋物語、継母との葛藤、なのですが。それは万有のお芝居としても珍しく、そこそこ「ストーリー」としても追えますが。もちろん本筋はその「ストーリー」というよりも、そのまさに「見世物オペラ」としてのスペクタクルでありましょう。

そのド迫力はう〜ん、うまく言葉にできないのだけど、ほんと異空間でありましたよ。

「経験」できてよかったなと。2017年の『身毒丸』も楽しみました。

次の万有公演は6月末に『レミング』だそうです。『レミング』は演劇実験室◎天井桟敷最後の演目(初演ではありませんが)、いやがおうにも期待は高まります。

そして8月頭には青森・三沢での市街劇『田園に死す』です。それは行けるかどうかわからないのだけど…。三沢、行きたいなぁ。雛壇型のボートで川下りとかあると面白いなぁと思ったり。あ、あと、もちろん、犬神サーカス団もあるんだろうなぁ。まぁ、行けるかどうかはほんとわからないけど。(ちょうどねぶたと重なるので、お宿の手配とかは早目がいいそうですよ)

万有引力さんは演目の再演はもうしないという事だそうですが。

身毒丸ももう一度見たいなぁとも思います。ちょっと残念。

でも逆に万有さんにやってほしい演目もまたたくさんあるのですけれど。

それがかけられたら嬉しいなと思ったりもします。

ちなみに次回公演の『レミング』は劇場での先行予約はなくて、観客に配られるリーフレットに予約受付サイトの案内がありました。しかし、期限が楽日深夜までで、気がついたら終わってしまってて、ちょっと残念。もう2・3日くらいは余裕を設定して欲しかったなと。

とまれ、『レミング』も楽しみにしています。