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遙かなる甲子園

戸部良也の『遥かなる甲子園』を読んだよ

押し入れの本12冊目である。

これは沖縄で昭和39年秋に流行った風しんによって、

難聴の子どもたちが300人以上生まれたことと、

その子たちが成長して高校野球をやりたいと

積極的に行動したノンフィクションである。

ただ一度読んでるはずなのに、

ノンフィクションということも忘れていた。

高等学校野球連盟に加入することが出来るのは、

「学校教育法第四章に定めるものに限る」

という項目があって、ろう学校は学校教育法

第六章に属する学校とのことで、大きな壁が存在した。

しかし日本聴力障害新聞の松島記者が野球部の問題を

聞きつけて、以下のような前書きで始まる文章を書いた。

ちょっと長くなるが紹介すると

「?完全参加と平等を掲げた国際障害者年の今年、

第六十三回全国高校野球選手権大会が八月八日から

甲子園球場で開かれます。

地区またの参加は全国で三千四百余校、

いまや国民的行事といわれるほど盛んになっています。

ところが、同じ高校生でありながら、

参加したくてもできなかった高校生たちもいます。

いま彼らは?来年こそ僕らにも甲子園大会の道を・・・

との願いをこめて、灼熱のグランドを黙々と練習に励んでいます」。

著者は北城ろう学校のグランドで

『祝 野球部高野連加盟』という板切れを見つける。

そして

「?祝 野球部高野連加盟このような文字を、

甲子園の常連になっているような、いわゆる野球学校の

部員たち、あるいは関係者たちは考えたことがあるだろうか。

見つめていると、本当に強く胸を打たれた」

と書いている。

「祝 甲子園出場」や「祝 優勝」の文字は

幾度となく目にしたが、とも。

現在のセミプロ化した高校野球のあり方に疑問を持っている

俺としては、高校野球の原点を教えられた思いだ。